ジェームス・W・ヤング「アイデアのつくり方」はシンプルなバイブル
ジェームス・W・ヤング「アイデアのつくり方」を読みました
この本を読んだ理由
- 本業でも映像制作というクリエイティブな仕事をしていること
- ブログでより有益な内容を発信するためのアイデアを出したいため
- これから新たなサイトを立ち上げる予定のため
1940年に発行された本ですが、王道はいつまでも色褪せません
アイデアの出し方に新しいも古いもありません
「アイデアのつくり方」というタイトルですが、思考するということそのものが書かれている本です
7/17のAmazonプライムデーではKindleが最大63%オフで発売中です!
この本をオススメの方
- アイデアの出し方が分からない方
- 自分には創造性がないと思っている方
- アイデアを出す仕事をしている方
- アイデアとは何かを知りたい方
1時間で読めるアイデアのバイブル
「アイデアの作り方」を手に取ってまず驚くことは非常に薄いということです
ヤングが書いているページ数は100ページ程度です
つまり、アイデアの作り方はとてもシンプルだということです
シンプルな考え方は、時に不安になったり、こんなものかと軽んじられます
しかし、シンプルなものほど実際にやり切ることはとても大変です
この本に書かれている「アイデアの作り方」も実にシンプルですが、やり切るのは非常に大変だと思います
それゆえに、やり切った時は他者よりも1つも2つもリードでき、ポジションを取れるようになれます
アイデアの作り方は5段階
■第1段階として「情報を徹底的に収集する」ことを上げています
情報を収集することにより、多角的な視点を持つことと死角をなくすことができます
第1段階をおろそかにしてしまうことがよくあります
情報収集をする内に分かった気になったり、そもそも自分が得意分野だと情報収集を怠ったりしてしまいます
情報収集は時間のかかる作業ですし、クリエイティブとはほど遠く感じられてしまうかもしれません
しかし、ヤングが第1段階に上げているということは、情報収集はアイデアの基礎であると言い換えられます
何故なら、アイデアは
既存のものの新しい組み合わせで生まれる
からです
新しい組み合わせを作るために、徹底した情報収集が必要だということですね
これは「アナロジー論」につながる考え方です
アナロジー論についてはこちらをご覧ください
この考え方はビジネスマンに非常に大切な考え方です
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また、ヤングは情報を「特殊資料」と「一般資料」の2つの定義に分けています
●特殊資料とは、【製品とそれを諸君が売りたいと想定する人々について】
マーケティングや何にリーチするかを考えるための資料です
●一般資料とは、【この世の全てで、様々な分野に好奇心を持つ】
今でいうなら【多動力】と言い換えられるかもしれません
要するに、日々の生活でどれだけインプットができるのかということです
そのためには何にでも好奇心をもって行動していくということです
アイデアを出すためには日々の生活が重要だということです
自分の行動力に自信のない方は「すぐやる!」をお読みください
行動に対する考え方が変わります
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菅原洋平著「すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な"方法」を読んで脳との関わり方が分かった
■第2段階として「情報を咀嚼する」ことを上げています
膨大に集めた資料をまとめたり分類わけをしたりと、資料を自分のものにしていきます
第2段階までで、かなりの時間が消費されます
アイデアを出す作業をしているのにと、焦ることもあるかもしれません
この作業もクリエイティブではないというところでは地味な作業になるかなと
アイデアというアウトプットをするためのインプットだと思えば、とても重要です
アウトプットを考えたインプットだと思えば、自分にとって非常に有益な段階です
一般資料を考えると、日々の生活でのインプットがどれだけ大切かが分かります
第3段階として「手放す」ことを上げています
アイデアを作り出すためには、アイデアを出すための思考を脳の中心に置くだけでは生まれてきません
睡眠中に、人は1日の生活を整理すると言われています
アイデアはシャワーを浴びたり、瞑想したり、寝たりと頭を空っぽにしたときに生まれてくることが多いです
これは、脳が自然に情報を整理してくれている段階であるともいえます
どうしても目の前のプロジェクトにフォーカスしてしまい、そのことで頭をいっぱいいっぱいにしてしまうと、視点が固まってしまったり、アイデアのマイナーチェンジを繰り返したり、偏った思考に行きがちです
完全に空っぽにするのは難しいかもしれませんが、頭の隅に置くことはアイデアを作り出すためには非常に重要です
第4段階として「アイデアが生まれる」ことを上げています
第1段階で徹底的に資料を集め、第2段階で資料を咀嚼し、第3段階で手放す
この段階をきっちりと経ることによって、突然アイデアが閃くタイミングがあります
これは、ひねり出すというよりも、突然降ってくる感覚に近いです
散歩していたり、スポーツしていたり、お風呂に入っていたりした時に
自分には想像力がないとか、アイデアの出し方が分からないという方は、この閃きの一場面だけを切り取っているからではないでしょうか?
第1~3段階を経たことによって、第2段階でアイデアを出す対象について徹底的に見つめ
日常生活から資料となるものを収集している作業を経ているからこその閃きです
つまり、アイデアを出すためには、日々のインプットと資料整理が重要です
第5段階として「送り出す」を上げています
閃いたアイデアは宝石のようにキラキラしていて、このままでも十分だと思ってしまいますが、ダイヤモンドもカットして、宝飾することによって、商品としての価値が上がります
アイデアも、実際に世に出すためには、実際の形にしなくてはいけません
アイデアをアイデアのまま売ることはできません
この段階で、元々のアイデアとは違うものになっていくかもしれません
ただ、生まれ出たアイデアが基礎となっている軸になっているということが重要なのです
アイデアは革新的なものばかりではありません
アイデアとは
既存のものの新しい組み合わせで生まれる
つまり、
既存にあるものや考え方を新たな視点でみること
時にはなぜこの視点を忘れていたんだ?というような至って普通と思われる視点かもしれません
iPhoneも革新的な商品ですが、iPhoneのアイデアは
PCをよりコンパクトに持ち歩けるデバイスの開発です
より多くの人を使用してもらうために携帯電話と組み合わせた商品なのです
iPhoneも既存のものの新しい組み合わせで生まれた商品です
アイデアを生み出すためには「第1段階」と「第2段階」にどれだけ熱量を投下できるか
アイデアも「粘ったもん勝ち」なんだと思います
お供にしたいBGM
くるりをお供にあげました
くるりは元々アコースティックギターを手にして歌っていました
その後ロックになりテクノを取り入れたりと常に変化を求めているグループです
そして「その線は水平線」という原点回帰ともいえる名曲を発表しました
とてもシンプルでいながらグッとくる名曲です