読書タイムイズマネー

読書で学んだこと体験したことをブログで綴ります

草場滋著「買う5秒前」ー私の中の背中を押す62のワタシ

f:id:auuser:20180712173350j:plain

草場滋著「買う5秒前」を読みました

「買う5秒前」を読もうと思った理由は以下の2つです

  • 人がどういう動機で買うというハードルを越えるかを知りたかった
  • 商品を前にしての心理状況を知りたかった この本を読み終わって、最も勉強になったこと

 

商品を買う動機は、商品そのものの価値とは関係ないところにあるそうです

 

モノを売るだけでなく、イベント参加する動機、カフェやお店にいく動機

 

買うという行為だけでなく、人は何に突き動かされて行動する決心を固めるか

 

ビジネスをする上で、お客さんの心理を知るのは非常に重要です

 

 

この本をオススメする方 

  • 自身の行動理由を知りたい人
  • 人の行動はどこに意味付けされているかを知りたい方

 

人がモノを買ってしまう仕組みとは

 

本当は何がものを売っているのか、誰にも分からない

 

これは「ドンタコス」や「バザールでござーる」などのCM、また「だんご3兄弟」の作詞・プロデュースを手掛けた天才・佐藤雅彦さんの言葉です

 

広告の天才である佐藤雅彦さんですら、本当のところは分からないというのは衝撃的ですが、佐藤雅彦さんの問いかけは今日、マーケティング用語で「消費者インサイト」と呼ばれ、ようやく企業の商品開発部や広告会社などで研究が進んでいる。佐藤さんは早すぎたのだ。(略)そう、いわば未知なる“7番目の動機”で、僕らはものを買っている。そして20年以上前に佐藤雅彦さんによって開けられたパンドラの箱は、ようやく今になって、少しずつ解明が進んでいる。

 

いきなり突き飛ばすような内容ですが、要は実際に広告で見たことが、単純な買う動機にはならないということですね。

 

7番目の動機とは

 

「消費者インサイト」で提示されている6つの動機は以下の6つです

 

「必要」「お得」「好み」「流行」「見栄」「義理」

 

ただ、この6つだけでは説明できないと作者は言います

 

「買う5秒前」には実際に62の購買シーンの検証と、新たな消費者による購買の心理として

 

「本能」「ソーシャル」「逆張り」「ボーダレス」「シンプル」「人間力」

 

6つのカテゴリーを取り上げることで、7番目の動機の正体を明かしています

 

例えば「本能」では人の本質的な心理が書かれています

 

例:背伸びしたいワタシ

女性向けファッション雑誌は、ターゲット世代よりも下の世代が購買層になる


「CanCan」がターゲットにしている20代前半は「AneCan」を購買している人が多いそうです


自分の年齢よりも少し背伸びをしてみたいというのは、子供だけではなく大人にも言える心理です


「ボーダレス」と「人間力」とは

 

「ボーダレス」とは

  • オタクに憧れるワタシ
  • ひとり時間が好きなワタシetc

 

以前なら、購買行動に対して壁やハードルになっていたモノが、現代では当たり前の状況になっているそうです

 

 例:裏ターゲットのワタシ

作者も参加している「女性を口説くためのレストラン」という、男性をターゲットにした本が女性にも売れているそうです

 

これは女性たちが「女性を口説くようなお店なら、いいお店が載っているに違いない」と考えたからだそうです


「人間力」とは

  • 物語に惹かれるワタシetc

 

商品や会社に惹かれるではなく、結局は人間味が必要だということです

 

例:物語に惹かれるワタシ
AKBの梅田彩花さんが、いかにして総選挙で先発メンバーである16位に入ることができたのかを例として、人が作る物語の大切さが書かれています

 

「人間力」を大切にし、ビジネスをしている方に「キンコン西野」さんとSHOWROOMの「前田裕二」さんがいます

 

「人間力」をより学びたい方は、キンコン西野著「革命のファンファーレ 現代のお金と広告」と前田裕二著「人生の勝算」を読んで頂けると、より理解が深まります

【関連記事】

前田裕二著「人生の勝算」を読んでー人生にやる気を出すために読む本は?

キンコン西野著「革命のファンファーレ」-スマホ時代を生きるために全力で踊る阿呆になろう 
 

まとめ

 

「商品を買う動機は、商品そのものの価値とは関係ないところにある」

 

ネットが日常化する前の情報収集場は「テレビ」や「雑誌」といった「マスメディア」でした


「マスメディア」は多くの視聴者をターゲットにしていて、大量消費社会にはうってつけのメディアでしたが

 

現代は「大量消費社会」→「個人的な消費」に変わってきています

 

インフルエンサーと呼ばれる、世間に対して影響力のある個人が現れたのがいい例です

 

「毎週発行される1冊の『ニューヨーク・タイムズ』には、17世紀の英国を生きた平均的な人が、一生の間に出会うよりもたくさんの情報がつまっている」

 

情報過多になっている現在では、これまで以上に情報の取捨選択が高速に行われています

 

情報そのものに惹かれるというよりも

情報の出所に惹かれる人も多くいると思います

 

これからの時代は「人間力」と「信用」がカギを握っています。

 

「買う5秒前」の動機は、「人間」そのものなのかもしれません。

 

 

お供にしたいBGM

フワッとしたオシャレな音楽と共に読みたい本なので、紅茶を準備し、カヒミカリィのフランス語の歌詞を聴きながら読んでみてください

 

MY FIRST KARIE