読書タイムイズマネー

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「高田純次のチンケな自伝 適当男が真面目に語った“とんでも人生"」を読んで

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高田純次のチンケな自伝 適当男が真面目に語った“とんでも人生"」を読みました

 

 

高田純次さんと言えば「平成の無責任男」や「適当男」というあだ名がつくように、無重力空間のように重さがなく、自由に軽く生きているというイメージでした

 

高田純次さんのような性格はどのような人生を歩むと出来上がるのか、気になって読んでみたのですが、想像以上にイメージの中の高田純次像とズレていて面白かったです

 

一番のギャップは自分を「適当」ではなく「適切」だと思っているというところです

 

高田純次さんは深く物事を考えずに感性で生きている、というような印象でした

 

感性が優れていることは間違いないですが、生き方がシンプルというか、その時その時に適切な生き方を選んでいるだけなんですよね

 

  • 結婚したので安定した職業に就きたくてサラリーマンになる
  • 自分の中で燃えるものがあったので、30歳でサラリーマンを辞めて劇団員になる

 

好きなことを仕事にしているというよりも、その場の状況に応じて1番適切だと思えることをしているんですよね

 

30歳でサラリーマンを辞めた時も200万円の貯金があったから思い切れたと、まぁ、サラリーマンを辞めた時は、子供がまだ幼くて妻からは大反対をくらったようですが、しかも、会社を辞めたことを事後報告したという……

 

意を決して始めた劇団員も途中から進む道が変わり、テレビタレントになって成功する

 

そして、本当にやりたかったことはグラフィックデザイナーらしいんですよね

 

結局、好きなことと出来ることは違うんですよ

 

これは「今でしょ」の林先生が言っていたのですが、自分は「好き」「嫌い」で仕事を選んでいるのではなく、「できる」「できない」で選んでいると

 

高田さんのようないい意味でこだわりがないと、臨機応変に動けるんですよね

 

こだわりが強かったり、一度決めたことをやり通すと決めてしまうと、臨機応変さがなくなります

 

どちらが正しいかなんてものはありません

 

ただ、終身雇用制が当たり前だった時代で、自分で考えて感覚に従って生きるというのは、なかなか出来ないことだと思いますし、凄く現代的な感覚を持った方なんだろうなと思います

 

ツイッター界隈などを見ていると、会社に属さないで好きなことを仕事にしよう!としている方を多く見かけます

 

その多くの方が、ほとんど同じようなことをしているのが不思議だなと

 

まるで会社に属さないで生きていくためのフォーマットがあるかのようです

 

それはそれでいいと思います

 

ただ、それはまた別の社会に属しただけなんじゃないかとも思えます

 

新しい価値観と古い価値観という対立軸も、結局は人間の歴史の繰り返しに過ぎないんじゃないかと

 

新しい価値観なんてそもそも存在せずに、古い価値観との比較でしか存在していないものではないでしょうか

 

それは本当に新しいと言えるのでしょうか?

 

現に高田純次さんの生き方は凄く現代的ですが、高田さんは35年以上も前に実践しているものです

 

結局、ツールが変わっただけなんだろうなと

 

ツールを含めてフォーマット化させてしまったら、常に時代の最先端と思われているものを追いかけ続けないといけませんし、その都度「人生の軸」が変わっていく

 

現代の成功者は、時代の最先端を追いかけつつも普遍的な何かを手にしている人たちです

 

高田純次さんの本から何を学べるのかは人それぞれで、全く違う意見を持つ方もいると思います

 

それは、高田純次さんが自由であり、適切であるからではないでしょうか

 

何にもとらわれていないから、何にでもなれる

 

それこそが高田純次の秘密だと思えました