日下公人著「お金の正体」を読んで、男女平等社会とは何かを想う
日下公人著「お金の正体 日本人が知らないお金との付き合い方」を読みました
個人的な今年の目標に「お金」についての解像度を上げるというものがあります
当たり前に使っているものほど、深く考えないものです
なぜなら、当たり前に使えるから
お金は子供のころから使えるものだから、深く考えなくても使えてしまい、自分の考えを持たずに周りの考えに流されていることに案外気づかないものです
2017年からお金を分かっていると思っているのは、どうも危険じゃないかなと思い始め、お金について勉強するようになりました
自分がお金について考え方が変わったのは、「お金2.0」を読んでからです
この本を読んで、自分のお金に対する解像度が低いどころか見えてないレベルだということを実感させられ、アラフォーでようやくお金を学ぶことの大切さに気付くという…
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そんなこんなで、2018年はお金についてかなり勉強したのですが、個人的な使い方や個人とお金に関わる本は多くあり、それぞれに勉強になりました
キンコン西野著「革命のファンファーレ」も、現代のお金に関する良書です
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「お金の正体」を書かれた日下さんは昭和5年生まれで、長銀の取締役を務められた方です
お金2.0時代になって、最先端の「お金とは」を読まれてる方は多くいると思います
では、「お金の正体」はお金1.0の考え方で読むに足らないのかと言われたら、そうでは決してなく、むしろ読んだ方がいい本です
この本を読んで、ハッキリとしたお金の正体は分からないです
なぜなら、お金の正体とは○○であると書かれていないからです
政府とお金といったマクロな考え方が著者本人の体験をもとに書かれていますし、また個人とお金も著者本人の体験をもとに書かれています
お金は信用がもとになっているという考え方は、特別新しいものではなく、お金というものはそもそもそういうものです
円の価値は、日本国家が保証しているから価値があるもので、それ以上のものではありません
国家が保証したお金なので、国家に都合のいいものであることもまた真理なのだと思います
その中で、個人がお金にどう関わっていくのかと言われると、この本ではハッキリと書かれていません
ただ、読み終わった後、お金の見え方が変わってくるから不思議です
お金に関して達観した考えに触れると、気が楽になるというか、所詮、国家の都合で発行されたこの世のものという感覚になれます
お金って、夢を何でも叶えてくれる万能な何かではないんですよね
お金の解像度を上げるということは、実はお金そのものではなく、お金の周りにある幻想のようなものを取り払う作業でもあるんだなと実感できました
この本の中で、お金とは関係なしで面白かったのは「ヒメ・ヒコ制」の話です
日本の成り立ちは邪馬台国でそのトップは「卑弥呼」であり、女性上位の社会でした
だから、ヒメの方が上にいたわけです
日本のトップの神様は天照大御神で、こちらも女性の神様です
では、なぜ女性上位社会から男性上位社会に変わってしまったかというと、争いがあるからで、戦いが起これば力が強い男が社会的な優位に立つということですね
平和な社会になると、必然的に女性上位社会になるらしいです
なぜなら、女性の方が多くの情報を持っているからだそうです
と考えると、現在の男女平等の社会を切り開こうとしているのをどう捉えたらいいのでしょうか?
もし、世の中が平和になれば必然的に女性上位社会になるにもかかわらず、女性は男女平等を訴えている
女性は女性の権利を主張し戦って勝とうとしている
この戦い方って、本当に女性の権利を勝ち取る方法としていいのでしょうか?
男の土俵で戦っているようにしか思えないんですよね…
それは、女性の権利を勝ち取るのではなく、「女性の男性化」と「男性の女性化」を促しているだけなのではないかと
そういう意味では、確かに平等にはなるかもしれないけど、中性化がはびこる社会って生存可能なのでしょうか?
お金とは関係ないところですが、今の社会はやはり過渡期なんだなと、この本を読んで思いました