佐渡島庸平著「WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE」を読んで
佐渡島庸平著「WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE.」を読みました
この本の内容は、タイトルの副題にある「現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ」について書かれています
人は必ず何らかのコミュニティに属しているにもかかわらず、コミュニティに関する本がほとんどないらしいです
哲学もそうですが、当たり前にあることは、当たり前にあるので人は考えないんですよね
ただ、当たり前にあるからこそ、そのことについて考えると重要な気づきがあります
本は勉強というよりも、これまでの自分自身の人生にあるものへの気づきの要素が強いと思っています
この本を読んで、改めてコミュニティに対する自分自身の事を考えさせられました
コミュニティに属する意識
佐渡島さんはこの本で自分自身の紹介をしていると書かれていました
本の内容は理路整然としていて、平易な言葉で分かりやすく書かれているのに、スッと自分の中に入ってこないことが不思議でした
改めて、自分のコミュニティに対してどのようなスタンスを取って来たのか考えてみたところ、自分は帰属意識が低いというより、ほとんど欠如した人間なのではないかと思い至りました
子供の頃から、学校のクラス対抗とか自分の属したチームを自分事として考えたことがほとんどないなと
自分が属しているチームが勝とうと負けようと、そこにほとんど何の感情も現れないんですよね。。。
中学校の時に、クラス対抗の合唱コンクールがあり、いい結果が得られなかったときに、先生を含めてクラスのみんなが泣くということがあったのですが、そのクラスの目標に対して、自分の中で自分事として処理することができず、全く泣けなかった
熱狂が足りないと言えば、その通りなんですが……考えると、5歳くらいからこの感覚があるんですよ……
会社や学校や友達グループなど、なんらかのコミュニティに属してきましたし、今も属していますが、自分がその内の1人だという感覚がどういうものなのか、この本を読み終わって今もなお考えていますが、やはりよく分からない
自分の家族は、両親ともに元気で兄が1人いるごく普通の家庭でした
ただ、おじいちゃんとおばあちゃんの3人が自分が生まれる前に亡くなっていて、おじいちゃんの存在を知りませんし、おばあちゃんが複数いる感覚も分かりません
家族も1つのコミュニティですが、家族の絆というものが実はよく分かっていないんじゃないかとも思えます
私は結婚し、子供が3人います
子供たちを愛していますし、この子たちのために命をかけることもできます
ただ、家族というコミュニティと思うと、とたんに分からなくなります
個々の存在は認識していて、それぞれとの関係も分かります
共に生活しているので、共同体だという認識もあるのですが、家族というコミュニティだと言われると途端に分からなくなります
人間は人と人の間にあると、佐渡島さんはこの本の中で書かれています
個人のために何かをすることは好きです
子供たちのために何かをすることに苦はないです
社員の〇〇さんのために何かをするのはできるのですが、会社のために何かをするといわれると途端に分からなくなります
おそらく自分は複数人の集団を1つの個として認識する能力が欠如しているのか、ただ考えてこなかったのか……
この本には、腑に落ちる内容が多々あります
- インターネットが社会をなめらかにする
- 安全・安心と自由について
- 「納品主義」ではなく「アップデート主義」へ
情報爆発が起こり、あまりにも多くの、あまりにも広い世界の情報を、しかも同時並行的に得ることになるため、情報は得るよりも捨てるという選択をしていくことが重要です
だからこそ、信用できる人からの情報が大切になる
そのために、コミュニティが重要な役割を果たす
本の中でも引用されている、前田裕二さんの「人生の勝算」やキンコン西野さんの「革命のファンファーレ」でも書かれているように、人を巻き込む仕組みがインターネットによって変わっています
編集者の箕輪さんと佐渡島さんの対談が、本の中に収録されていますが、ビジネスとしての仕組みだったり、マンガ家さんや作家さんのビジネスモデルとしての話は、なんとなく理解できるように思います
ブログを書いているとソーシャルメディアからの流入って、かなり多いですし、ビジネスレベルで巻き込むとしたら、そのパワーは今の自分では計り知れないほど大きいです
ただ、コミュニティそのものが何かがね。。。
たぶん、自分は境界線を認識するのが下手なんですよね。。。
自分と他人の境界線だったり、自分の所属するコミュニティとその他のコミュニティとの間にあるものが分からないんです
人見知りでATフィールド全開なくせに、仮想敵が上手く作れないんですよね。。。
孤独はたぶん持っているんだと思います
ただ、個と全の違いがよく分からない……
人は人と関わらずに生きていくことは出来ません
子供がいると自分が誰かの役立っている、繋がっているということも深く理解できました
ただただ、複数の人間が所属するコミュニティという存在が把握できないんです。。。
たぶん、自分は人に甘えて生きている気がしています
帰属意識の低さはどげんかせんといかんですよね。。。