桜井章一著「ツキを呼ぶ言葉」と「カンの正体」を読んで学んだこと
桜井章一著「ツキを呼ぶ言葉」と「カンの正体 「直勘力」で逆境に強くなる」を2冊を立て続けに読みました
元々、雀鬼「桜井章一」さんは尊敬する人物で上記2冊以外にも幾冊かの著書を読ませて頂きました
裏社会の代打ちで20年間無敗を記録している方の考え方は、他の自己啓発系の本と比べて、違う視線で書かれていて面白く、また勉強になります
正月の番組で卓球の元日本代表「平野早矢香」さんが、桜井章一さんの元を訪ねて、卓球の指導をしてもらったという話をしていました
桜井章一さんはもちろん卓球に関しては素人ですが、桜井さんのアドバイスが的確で確実に強くなったと言っていました
勝負事に関しては、共通の考え方や精神状態があるのだなと実感できます
2冊から得た教えその1-ほどほどに-
桜井章一さんの考えは、自然からの学びに集約されています。現代社会は「得よう」とする気持ち、つまり欲が前面に出ていて、なんでも取り過ぎていると言っています
自然環境が悪化しているのも、この「得よう」とする気持ちが強すぎるがゆえであると
消費社会で使い捨てを便利としていて、コンビニなどでは大量の食料が食べられないまま捨てられている
そんな状況を作り出しているのは人間だけで、自然は取り過ぎるということをしない。自分が欲しい分だけをほどほどに頂いている
人も欲に身を任せて欲しいものを貪欲に手に入れようとしすぎるから、不自然になり、摩擦が生まれたり、不安が生まれたりするのではないか
そして、不安を打ち消すためにまた「得よう」とする。戦争がいい例であると言っています
本当に勝ちたいと思うなら、「得よう」とする気持ちをコントロールし、ほどほどを目指すこと
そうすることでリラックスが出てきて、自然体でいられる。その方が結果的に、勝てるようになる
また、不安は消すことが出来ないから、不安を楽しむくらいの気持ちでいることが重要だと説いています
2冊から得た教えその2-素の自分いること-
桜井章一さん曰く、人間は性善説も性悪説もなく、善と悪の両面を誰もが持ち合わせている
善でいようとしすぎるから、他人を許せないのではないかと
自分にも悪の面があり、誰もが善と悪の両面を持っていると考えれば、他人を許せるようになる
この考え方は確かにその通りだなと思います
自分が善であらんと欲すると、人は他人の悪の部分を許せなくなり、自分の悪の部分を肯定してしまいます
つまりは自己中になるということ
自分中心の視野はとても狭く、俯瞰的に物事を見られなくなり、麻雀では他人の打ち方や卓の流れが見えなくなり、結果勝負に負ける
本音と建前を持たずに、素の自分でいることがブレない自分を作れる
また、軸を持つということは、一本の線みたいなものを想像するが、360度回転しているコマのようなものを想像すると良いとのことです
回転するコマのようなものならば、変化に敏感になれると
世の中は無常で常が無い状態だから、日々刻々と変化している
その変化についていくためにも、自分を固定観念で固めない
自然には本音も建前もなく、常に素である
だから敏感に反応できる
2冊から得た教えその3-本能を大切にする-
桜井章一さんの教えは本能で生きろということに帰結します
そのために、桜井さんは知識は不要だと言っています。知識を溜め込むことで、余計な考えが浮かび、本能を理性が押さえ込んでしまうと言っています
人工的なものは不自然であり、人間が自然から離れて得ているものは不自然なものだと言っています
大切なのは、どれだけ本能に従えるかであり、それが自然な生き方だと
そして、不自然な社会を築き上げてしまったのは大人の自分たちであるから、子供たちに申し訳ないとも言っています
確かに世の中は便利を追いかけるあまりに、合理的な考え方をし、返って不自由な世界に生きているとも言えます
子供の頃はもっと自由でしたが、大人になるにつれて不自由になっていく
これは、大人なのだから仕方がないとは思わずに、もっと不自然に作られた固定観念に縛られずに、もっと自由でいるということなのだと思います
そのために必要なことは、不自然にならずに自然に帰ること。つまり本能を大切にすることだぞうです
人間も動物であり生命である以上、人間以外の生命と大きな違いはないのだから、動物的な本能は兼ね備えているはずです
不自然に自然から自分を切り離さずに、自然と変わらないことを今一度思い返すことは、現状を打破するために必要な考え方ではないでしょうか
2冊から得た教えその4-譲る力-
現代人は譲る力が弱くなっているのではないかと桜井章一さんは言っています
電車で自分よりもお年寄りが乗ってきたら席を譲るのは当たり前のことであり、別段特別なことではない
譲ろうとしないから自己中になってしまい、体が硬くなり、視野が狭くなると
桜井さんは代打ち時代は、運を自分のためだけに使っていたけれど、今は運を譲ることができるようになったと言っています
ここまで極められるのかは分かりませんが、固執しないためにも、勝ちを譲る位の気持ちでいた方がいいと思いました
なんでも自分だけがよければそれでいいという考え方は、流れが止まってしまうので、いつか崩壊します
それでも、この世の中の流れの早さや社会が不安定だというプロバガンダにより、人はどんどんと自分の視野だけで物事をみるようになってしまいます
それでは、相互扶助で生きている我々にとって、とても不自然な状態になってしまいます
そうならないためにも、勝ちを譲るくらいの大らかな気持ちでいることが大切なのだと言っています
裏社会で代打ちをしていたというイメージだと、もっと勝ちに固執して何が何でも勝つという考え方だと思っていましたが、自然に生きるために、価値に執着しないということを仰っているのが印象的でした
この考え方をどうビジネスに生かすのか
私がこの2冊を読み終わって周りを見渡した時、これまで当たり前だと思っていたことが、実は当たり前ではないんだなと実感できました
これは、不自然であるということも、恵まれた環境であるという両面に言えることだと思います
食料を取りすぎるのは問題だけど、食料に困らないという点では恵まれた状態です
水も蛇口をひねれば出てきます
日本で住むところに困っている人の方が少ないですし、なんだかんだと家族は生活できています
「得よう」とする気持ちをなくそうとした時に、これまでにないビジネスのアイデアが自分の中に生まれてくるのかもしれません
それは、自分で桜井さんの教えを実践してみないと分からないことなので、まずは実践してみようと思います
あまりに現代社会にこだわりすぎると、かえってその姿を正確に把握できなくなります
ビジネスでもできるだけ知識ではなく感覚的に正確に捉えようとする姿勢が大切ではないでしょうか
頭でっかちになると、たいしたアイデアは浮かんできませんし、かえって自分を縛り付けてしまいます
いかに自然になれるかで、現代に必要なものがみえてくれば、そこに確実なビジネスチャンスが存在するのではないでしょうか
結論
桜井章一著 ツキを呼ぶ言葉とカンの正体 「直勘力」で逆境に強くなるは疲れた大人に必要な本です
お供にしたい音楽
zazenboys「すとーりーず」
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コードを知らない向井秀徳さんが奏でる音楽は直感的であり、人工的なものよりも自然なものに近いのではないかということによる