D・カーネギー「人を動かす」を読んでーこの本さえ読めばいいんじゃないかと思える一冊
D・カーネギー「人を動かす」を読みました
世界的な名著です
なぜこれまで読んでいなかったのか分からないですね…読み終わっての感想は、今までこの本を手にしなかった自分を殴りたい、でした
それほどの名著です
本の内容は、タイトルに全てが集約されています
どのようにしたら「人を動かせる」のか
参考にして実践した方がいい内容がギッシリと詰まっていますが、だからといってよくあるテクニック本かと言われるとそうではありません
コミュニケーションマナーが書かれているわけでもありません
人が持つ本質をベースとして、どのようなことをすると人は喜ぶのかが書かれたものです
本の出だしで、アル・カポネといった重罪人も、自分が悪いことをしているとは思っておらず、むしろいいことをしていると思っていると書かれています
この出だしでハッとしました
人は誰でも自己正当化して生きているんだなと
生きていれば、数限りない選択をしています
選択をするということは、何らかの根拠があるわけですが、その根拠は確固たるものだけではなく、曖昧なものであったり、他者に委ねたりするものもあります
そして、自分がなぜそのような行動をたずねられた時に、自分の誤りを素直に認められるかどうかは、たずねられ方次第で、自己正当化で思考を固めるか、柔軟に自分の非があれば認められるかが決まってきます
人は自分で思っている以上に、自身に確固たるものを持っていません
相手の態度によって、自分の意見は180度変わるものです
「人を動かす」は関わり方次第で、人は意見も感情も変わるということを前提として書かれているものです
逆を言えば、人を論理的に諭しても意見は変えられないということです
私はここを大きく勘違いして生きてきたなと思います
しっかりとしたロジックがあれば納得してもらえるという気持ちがどこかにありましたし、その根拠を示せば納得せざるを得ないと
でも、人はもっと印象的な判断をするんですよね
人を動かす三原則
- 盗人にも五分の理を認める
- 重要感を持たせる
- 人の立場に身を置く
自分が相手から大切にされて、自分をよく分かっている方がいたら、その人に好意を抱かない人はほとんどいないのではないでしょうか
人を動かせるということは、人に好かれるということと同意です
そして、人に好かれるためには、まずこちらから好きになること
こちらから好意を示すことが大切です
そのために必要なことが「人を動かす」には書かれています
- 人に好かれる6原則
- 人を説得する12原則
- 人を変える9原則
- 幸福な家庭を築く7原則
聞き手に回る、関心のありかを見抜く、心からほめる、議論は避ける、誤りを指摘しない、誤りを認める……
これまでは意見の正誤で判断していた部分が大きかったんだなと、この本を読んで実感しました
揚げ足を取って、マウントを取る人たちって、正誤での判断のような気がします
ただ、それは人間が持つ人間的な部分でもあるので、致し方ないのかなと
他人と比較してもしかたないのは、そこに順位がついて、いない敵を作り、自分が生み出した幻覚の中で戦うことになるからです
「人を動かす」は仕事だけではなく、家庭といったあらゆる人間関係に役立つ本です
アドラーは「すべての原因は人間関係にある」と言っていました
カーネギーの「人を動かす」はあらゆる人間関係を円滑に進めるための本です
この本を読んで、自分の誤りを素直に認められる人間になりたいです