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成毛眞著「AI時代の人生戦略 「STEAM」が最強の武器である」を読んで

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成毛眞著「AI時代の人生戦略 「STEAM」が最強の武器である」を読みました

 

この本を読むキッカケは、ホリエモンチャンネルにゲストとして成毛眞さんが出ていたのと、成毛著「大人気ない大人になれ!」の生き方として参考になったからです

 

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元々、AIにも興味があったため納得できる内容が多く、また子育てにも役立つ内容が多く載っていました

 

そして、この本を読み終えた時、頭に浮かんだのは久保建英くんの育て方に似ているなということです

 

久保建英くんは、サッカーの天才で名門バルセロナの下部組織にメッシよりも若い年齢で加わった選手です

 

 

STEAMとは何か?

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STEMとは「Science(科学), Technology(技術), Engineering(工学)and Mathematics(数学)+art(芸術)」の頭文字を取った言葉です

 

テクノロジーの進化が目覚ましく、10年~20年以内にAIに代替えされる仕事は約47%にのぼるとの予測も出ています

 

落合陽一著「デジタルネイチャー」にも書かれていましたが、AIが世の中の大半の労働を担うことになれば働き方は「AI+BI」(BI=ベーシックインカム)と「AI+VC」(VC=ベンチャーキャピタル)に二分されるそうです

 

要するに、AIに使われる側か使う側かということです

 

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もしAIを使う側になりたいなら、「STEAM」が最強の武器だと書かれています

 

というよりも、理数系の知識や経験がないとAIを使う側には回れないよね。という考え方です

 

ここにart(芸術)という想像と創造が加わるのが面白いなと

 

日本教育の欠点は私大と教え方

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大学受験をされた方ならご存知だと思いますが、私大文系は理数系の科目を一切受けなくても大丈夫なようになっています

 

そのため文系を目指す受験生は高2で理数系を習わなくなります

 

これからの時代を生きていくうえで、文系or理系に分かれるのはナンセンスで、誰もが理数系の勉強をしないと生き残れない時代

 

AIを筆頭にテクノロジー人智を超えたところにまで発展していきます

 

AIが生活の中に溶け込み、システムとして活用することにより、非常に便利な時代となりますが、労働に関してはAIの方が優秀であるため、人がAIのプログラムに沿って仕事をする時代になります

 

少子化が進み、私大が生き残るために取る戦法は、受験を受けやすくすることです

 

文系志望の学生を取り込むためには、理数系の科目を受験から外す流れになる

 

日本の勉強は、受験勉強がメインになるため私大文系を目指す学生たちが更に理数系から遠ざかる可能性があります

 

高2の段階で理数系から離れるのは、非常にもったいないと作者は言います

 

そして、もう一つの問題は、日本の教育が「要素」しか教えていないことです

 

数学が社会に出て何の役に立つの?という疑問を持たせてしまうことが問題です

 

例えばスマホに使われているテクノロジーを理解するためには、微分積分が必須で、微分積分を理解するためには……と、実際に日常で使用しているものから、数式といった「要素」へとさかのぼっていく方法を取れば、数学に興味を持つ子供が増えるのではないかと提案しています

 

これは確かに、自分の学生時代を思い出せば納得できます

 

学校の授業が日常生活とどうリンクしているかを知れば、勉強する実感が湧きます

 

この本の中では、実感を持たせるということが大切と繰り返し書かれています

 

どこかの知らない地方の川の名前を覚えるくらいなら、VRといった最新技術に触れるためにゲームをやった方がいいというのは、確かにその通りだなと

 

実感を持たせる大切さ

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理数系とゲームと久保建英くんがどうつながるかといいますと、久保一家は休日は朝起きてから夜になるまで、ずっと外で遊ばせていたそうです

 

家の中に閉じこもっているよりも、外で遊ぶことにより、五感が刺激されて、体を動かすということを実感できます

 

ゲームと外で遊ぶのは一見して矛盾しているように思えますが、実感するという意味では同じです

 

テクノロジーを実感するか身体的な感覚を実感するか

 

現代は数年先の社会がどうなっているか分からない時代です

 

もしかしたら資本主義や民主主義が無くなるかもしれない可能性も考えらえる時代に、我々が受けてきた教育のやり方が通用するとは思えません

 

ただし、どんなにテクノロジーが進化して社会の在り方が変わったとしても、人間そのものが変わるわけではありません

 

2500年前のソクラテス時代から、人類の悩みや課題は大きく変わっていません

 

教育そのものの改革は必要ですし、時代にコミットする必要はありますし、大人たちも既存の働き方では通用しなくなるということを前提に動かなくてはいけません

 

科学は神の存在を知るためのプログラムであります

 

科学と宗教は別ルートで神に辿り着くためのもので、原点は同じです

 

今や、科学も宗教もある意味で神という存在から遠ざかっているように思えますが…

 

テクノロジーは重要な要素ですが、所詮は人間が作り出したものであるということは忘れてはいけないのではないでしょうか?

 

神が作り出した人間が作った人工知能が、神を超越しうるほど完璧なものであるとは思えません

 

そもそも神とはどういう存在なのか?

 

AIが社会に進出してから重要になるのは善と美だとも言われています

 

ソクラテスの時代に大切とされた真善美

 

時代は大きく一周し、辿り着いた先はこの世の真理に辿り着く道だったのかもしれません

 

もう一度、科学は神を知るために始まった思索の道です

 

では、科学のゴールはどこにあるのでしょうか?

 

テクノロジーを知る前に、そもそもテクノロジーとは何かを考える時代なのかもしれませんね