抽象化を最大に出来た時に何が得られるのか?
前田裕二さんの「メモの魔力」の売れ行きがとてつもないですね
この本を読むとメモの概念が大幅に変わり、世界の見え方が変わると言っても過言ではない本です。
一行のメモが
一生を変える。
というキャッチコピーは、大げさではないと思います
【メモの魔力の感想はこちら】
本の中ではメモを
【ファクト】→【抽象化】→【転用】
で書いていくとありました
本の中に詳しく書いてあるので、読んでいない方はぜひお読みください
抽象化をどこまでするのか?
著者である前田裕二さんが、抽象化で止まり転用まで考えないと批評家になる
というようなことを仰っていました
抽象化とは1つの具体的な出来事のみに通用するのではなく、他の事にも応用できるような共通項というか、一段大きな括りを見つける作業です
具体的な出来事を抽象化して人に話すということは、専門的な知識がなくても一般に分かるようにすることです
つまり、批評家だということですね
では、一般化まで抽象化したものをさらに抽象化していくと、どこに突き当たるのかというと、世の中を最大限にまで抽象化すると真理になるのではないかと思っています
真理とは万物に共通する道理です
つまり、真理は日常生活すべてに当てはめることが出来るということです
抽象化を最大にまで突き詰めようとしているのが、宗教でありスピリチュアルな世界だとも言えます
そう考えると、宗教は一概に悪いものではなくて、世の中の真理を知るための人たちだとも言えます
悪いのは宗教ではなく、宗教を自分のために使おうとする人たちです
真理を都合よくゆがめた結果、人をおかしな方向に導いてしまう
逆に言えば、抽象化を常に考えることは神に繋がる道とも言えます
宗教と化学は別のルートで神の存在を導き出そうとしたものなので、真理=神の教えとなりますね
抽象化をどこまで進めて転用するか
抽象化をとことんまで進めていこうとすると、得ようとするものが真理になりますが、ただ、抽象化して真理を追い求めていても真理には到達できません
真理は具体的に人生に転用しなければ、真理かどうか分からないという逆説が起こるからです
一般化や別のアイデアに転用できるレベルで抽象化をとどめれば、ビジネスや発明になります
人生を抽象化しようとしたなら、真理までたどり着こうとする人はいるでしょうし、ビジネスのアイデアを得ようと抽象化したなら、一般化レベルで転用するでしょう
抽象化の奥深さはどこまでも行ききれるということです
なぜなら、どれが真理かなんて分からないからです
人生を真理を得るための旅だと捉えれば、抽象化と具体化を行き来することになります
つまり、生きることもビジネスも何もかも抽象と具体の往復をしているということになります
だからこそ、抽象化を意識するというのはとても大切です
なぜなら、抽象化を意識するということは自分の人生を意識することと同意だからです
前田裕二さんの「メモの魔力」のキャッチコピーを再度書きます
一行のメモが
一生を変える。
この本が本質をいかに突いているかが、このキャッチコピーからも分かります
このキャッチコピーは「伝え方が9割」の著者佐々木圭一さんがつけられたものです
この本も名著ですが、やはり優秀なコピーライターの方は一言で伝えたいことの本質を掴めるんだなと感心しました