読書タイムイズマネー

読書で学んだこと体験したことをブログで綴ります

アニメ・マンガで哲学する偉人ー自己内省と世界を見つめるー

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吉本隆明著「全マンガ論―表現としてのマンガ・アニメ」を読みました

 

この本を読むキッカケは、エヴァについて吉本隆明氏が話をしている本があると知ったからです

 

……エヴァという作品は不思議なもので、私はエヴァが嫌いなんですよね……エヴァが嫌いな理由を明確にするために、テレビ版のエヴァは10回くらいは観てるという

 

「嫌よ嫌よも好きの内」の典型的な例だなと

 

本を読み進めていく内に、エヴァなんてどうでもいいかやという気分になりました

 

それほど、吉本隆明氏の考えが深くて、マンガやアニメでここまで考えるんかい!

 

と思わず、ツッコミを入れたくなるほどでした

 

吉本隆明氏は稀代の思想家です

 

稀代の思想家はアニメやマンガでも、哲学書などと変わらない読み方をしているところに、生きる上での大きなヒントがあります

 

物事をフラットに見る

 

これって想像以上に難しいことで、吉本隆明さんの本はフラットな視点が大変勉強になります

 

吉本隆明著全マンガ論】

 

吉本隆明とは何者か?

 

吉本隆明さんを知る上でのキーワード

 

見城徹氏のインタビューや本に吉本隆明さんの名前はよく出てきます

 

何かに挑戦する時には必ず「転位のための十篇」を読んで自分を奮い立たせると言います

 

吉本隆明さんを一言で表すことは自分には出来ません

 

ただ、自己内省と世界を考え続けた人なんだと思います

 

アニメやマンガは娯楽であって娯楽ではない

 

30代や40代の人たちは共感してくれると思いますが、子供の頃にマンガばっかり読んでいるとバカになると、親世代から言われていました

 

子供を持つ身となった今、私は子供にはできるだけマンガやアニメを観てもらいたいと思っています

 

アニメやマンガはあくまで子供向けのコンテンツです

 

大人を対象にしたものもありますが、本質は子供のためのものであり、ここをブラしてはいけません

 

子供向けのものは、大人向けのように余計なことがゴチャゴチャと書かれていない分だけ、この世の真理が描かれていたりします

 

結局は、コンテンツそものもに問題があるわけではなく、読み手側の問題なんですよね

 

人の感性は様々な要素によって成立し、人の数だけ感性があります

 

吉本隆明氏の「全マンガ論」を読めば、アニメやマンガから得られるものが人によっていかに違うのかがよく分かります

 

世界を見る解像度が違うから話が伝わらない

 

という言い方を聞いたことがあるでしょうか?

 

解像度は写真などで使われる言葉で、解像度が高ければ鮮明になり、解像度が低ければぼやけて見えます

 

解像度が高ければ高いほど、細かな部分まで鮮明に見られますし、より広い観点から物事が見らえるようになります

 

吉本隆明氏は世界に対する解像度が想像できないほどに高い人なんです

 

アニメやマンガで自己内省する

 

本の読み方もこれが正解というものはありません

 

読書を娯楽だという認識で読まれているなら、楽しんで読むことが目的になります

 

何かを学ぶために本を読むなら、しっかりと学んで仕事や人生に活かせます

 

本を読むことを人生に活かしたいと考えている方で、もし実用書ばかりを読んでいる方は、見城徹氏の「読書という荒野」をオススメします

 

見城徹氏ほど読書ということにド真剣に向き合っている方はほとんどいないと思います

 

読書体験でここまでの事が学べるのかと、驚きと共に悔しい気持ちになりました

 

自分はただ本を読んでいるだけではないかと

 

読書の質を上げたいと思う方はぜひ下記の記事もお読みください

 

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読書だけでなく、マンガやアニメでも自己内省や世界を知ることができます

 

ワクワクと純粋に見ることが決して悪いわけではありません

 

ただ、哲学書を読むようにマンガやアニメも見れるという視点があるということは、頭の片隅に置いておくだけで、作品が持つ世界観に対する見方が変わってくると思います

 

吉本隆明「全マンガ論」で取り上げられているマンガやアニメは多岐に渡ります

 

サザエさんちびまる子ちゃんガンダムエヴァ宇宙戦艦ヤマト銀河鉄道999、少女マンガetc

 

それらの作品を見た、吉本隆明氏の表現方法についての感想がメインに書かれています

 

稀代の思想家がマンガやアニメを観ると、こういう感想になるんだ……と、自分の視野が広がるというよりも、これまで存在しなかった世界に触れられる

 

そんなイメージで、この本を読まれることをオススメします

 

「正直分からん」というところが、ところどころありましたが、新しい世界に触れていので、それは仕方ないですね(笑)

 

アニメやマンガに対するより現代的なアプローチをしているのが宇野常寛氏です

 

著書「母性のディストピア」では、押井守富野由悠季宮崎駿庵野秀明について書かれています

 

攻殻機動隊」「ガンダム」「ジブリ」「エヴァ」ですね

 

宇野常寛氏は「世界の真実を明らかにする」ことを使命として活動されています

 

先に書きましたが、アニメやマンガは子供向けであるからこそ「この世の真理」が描かれている作品も多くあります

 

アニメやマンガを虚構だと思い、現実世界と切り離すのは非常にもったいないです

 

アニメやマンガをどのように捉えるか?

 

コンテンツに善悪はありません

 

どんなことからでも貪欲に吸収していく姿勢があれば、アニメやマンガは最高の教科書になり得ます

 

アニメやマンガを読書し、人生に役立たせましょう!

 

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