高野登著『「また、あなたと仕事したい!」と言われる人の習慣』を読んで
高野登著『「また、あなたと仕事したい!」と言われる人の習慣』と「品格を磨く」を読みました
高野登さんは、ホテルマンとして高級ホテルで働き、リッツカールトンに勤めていた時は、日本の支社長をやられていた方です
高級ホテルなので、滞在する人は超一流の人が多く、また様々な一流の方たちとあったことで得た気づきが書かれている本です
20年間アメリカで働いていた方なので、考え方もまたアメリカ的なのかなと読む前に思ったのですが、いざ読み進めてみると全く違っていました
日本人が忘れかけている大切なものを思い出させてもらえる本です
「また、あなたと仕事したい!」は気遣いについて
「品格を磨く」は品格について
リッツカールトンに勤めていた時に学んだことも多く書かれていますが、近代以前の日本人が持っていた心についても書かれています
気づかいとは楽しむもの
近代以前の日本人は気づかいを楽しみながら行っていました
いわゆる「粋」というやつですね
気づかいをビジネスマナーであったりコミュニケーション力といったものから入ったため、お堅いものというイメージを持ってしまっていましたが、日本人は粋という括りの中で、気づかいを楽しんでいたようです
確かに気づかいを生真面目にしても、相手が心から喜ぶとは思えません
ましてや、ビジネスマナーのようなスチームでされても尚更です
心意気としての気づかい
相手をどれだけ楽しませるかを考えた時に、基本として自分が楽しめていなければ、相手に伝わらないですね
気づかいとは本来楽しむものという言葉を見て、ハッとさせられました
これからは気づかいしなきゃと構えるのではなく、もっとリラックスして気づかえるようになろうと思いました
自分は周りの人にとっては環境である
この言葉もハッとさせられる言葉でした
人は1人では生きていけず、必ず他者との関りの中で生きています
自分が誰かに影響を受けているのと同じく、自分も誰かに影響を与えているのです
「環境」と聞くと、職場だったり家庭だったり「場」をイメージしていたのですが、思えば、その「場」を作っているのも「人」なんだなと
自分は4人の子供を持つ身なので、子供にとって親はとてつもなく大きな「環境」です
自分の機嫌1つが言動1つが、子供たちにとって「環境」であるということを、強く意識して生活していこうと思えました
一流の方たちは言葉を大切にする
これも環境に似た話ではありますが、一流の方たちはポジティブなキレイな言葉を話すそうです
言葉が行動を創り、行動が習慣を創る
「まず言葉ありき」ということを体感として知っているからです
言葉は生まれてすぐに手にするツールだけに、無自覚で使ってしまうことが多くあります
無自覚な部分をどれだけ意識的に美しく変えられるか
そのためにも、まず言葉を美しく使うということが大切なんですね
子供は親の口ぐせを真似します
親が子供の「環境」である以上、子供にとっていい環境にするために美しい言葉を使って行こうと
そのためにも言葉の解像度を上げることが必須だなと思いました
他にも、感情をコントロールすることの大切さやおもてなしは「以って成す」という意味や多くの気づかいに対するヒントが書かれた本です
また、「品格を磨く」は特に会社のトップに立つ方にとって大切なことが多く書かれています
心は弱くブレるものであるが、ブレてはいけないものが「信念=哲学」であること
だから、哲学を持つことが大切である
人に分かってもらうためには500回言うこと
そのくらいの情熱を持って人に接すること
摂氏99度と100度の違い、99度では水は変化を起こさないが、100度になると変化が起こる、たった1度で大きな違いがある
今の日本人は子供っぽい人が増えたという話
一流の経営者の哲学などなど
この2冊の本は、現代の日本人が忘れかけている大事な何かを思い出すとともに、様々な社会的な問題や人生の問題を解決できる内容になっています
オススメは全日本人ですね