細谷功著「具体と抽象」を読んでー1家に1冊欲しい本ー
細谷功著「具体と抽象」を読みました
細谷功さんの本は「アナロジー理論」に続いて2冊目になります
抽象化については細谷さんの本を読むと非常によく分かるのでオススメです
そして、このブログで紹介している本の中でも抽象化について書かれたものも多くあり、自分にとってこの抽象というのは1つのテーマなんだろうなと思っています
【抽象に関する他記事】
この本を読んだ理由は、私が尊敬するshowroomの前田裕二さんやコルクの佐渡島庸平といった方たちが褒めていたからです
そして、この本を読んで改めて抽象のスキルは人生において非常に大切なスキルだと確信が持てました
自分はnoteも書いていて発信やキャラに関する記事でも抽象化思考について書いています
この本を読んで最も目からウロコだったのは、話がかみ合わない人の理由が抽象の階層が違うからという点です
抽象的思考を理解できておらず、使えていない人は抽象度が高い人の話が分からない
これまでは話がかみ合わないのは知識や経験の量の違いだと思っていたのですが、そもそも視点の高さが違うんだと気づかされました
自分の方が抽象的な視点で話している時も相手の方が抽象的な視点で話している時もあります
そして、具体と抽象での視点の違いの大きな問題は、具体的な視点側は、抽象的な視点側の話が分からないという点です
具体と抽象どちらの視点の方が多いかというと、もちろん具体の方が多いです
この点で「抽象的すぎてわかりにくい」や「もっと具体的に分かりやすく言って」という話になってしまうのです
これは個人的な意見ですが、日本人の「分かりやすく」を好む傾向は、日本人の知力が落ちてきているからではないかと思っています
大人になってから勉強をしていない大人の知力の低下が抽象化を遠のける傾向にあるのではないかと
抽象化は人間のみが持ち合わせた能力
言葉というのはとても抽象的な概念で、言葉を扱えるのは人間だけです
言葉を覚えたての子供たちは、抽象化の概念が理解し切れていないので、話がとても具体的で、細かく説明します
大人になると抽象化の概念を理解していくので、話をまとめたり例え話をしたりと、言葉をより抽象的に使えるようになります
抽象化はより広くまとめることだったり、より多数のものを包有できることだったりします
多数の事に通ずる概念である以上、具体に比べて細かい部分にコミットしていないから分かりにくいと感じられます
この本にも書かれているのですが、具体に比べて抽象の方が上位にあるということではなく、具体と抽象の両方を使いこなせるようになることが大切です
計画ではなく行動段階なら具体的な方がいいですし、指示出しは特にズレがないためにも具体的な方がいいですね
抽象かの考えは、仕事でのアイデア出しや思考だけじゃなく、相手の考えを知るうえでも大切です
思考の階層を増やすという意識を持つためにも、四コマ漫画や図が多くあって分かりやすい「具体と抽象」を読んでみてはいかがでしょうか