落合陽一著「日本再興戦略」-天才が掲げる日本の未来に期待を持つための再興戦略
このところ話題になっている本に「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」と「日本再興戦略」があります。
落合陽一著「日本再興戦略」
こちらはどちらも「NewsPicks Book」が関わっています
この「NewsPicks Book」は経済ニュースのプラットフォーム「NewsPicks」と幻冬舎が業務提携をして書籍レーベルです
このところ「NewsPicks Book」から出ている本の勢いをみると、見城徹さん率いる幻冬舎は常に出版業界の先頭をいるなと改めて実感しました
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「お金2.0」は上記ブログに書いたのでご参考頂けたらと思います
落合陽一さんは「現代の魔法使い」としてアート×テクノロジーでメディアに取り上げられたという印象ですが、実際に行っていることは、アートだけでなく、テクノロジーを持って、世の中(日本)をアップデートすることです
「吉田松陰」先生に近い存在なのかなと思っています
余談ですが、東京都世田谷区に「吉田松陰」先生を祀った「松蔭神社」があります
こちらの神社には吉田松陰先生のお墓があり、かなりのパワースポットなのでオススメです
私は初めてお墓参りをした時に、なぜか涙が止まらなくなりました
現代の吉田松陰こと落合陽一さんの「日本再興戦略」ですが、かなり難しいです
まず何が難しいかというと、ものすごく注釈が多いので読み方が難しいです。そして使われている言葉も難しいので、私は注釈とスマホを使いながら読みました
この本が示す日本の未来がどこまで現実化するかに、日本の命運がかかっているのではないかと誇張なく思います
そんな日本の未来が書かれた本をご紹介します
日本を読み解くには歴史を振り返る
この本の面白さは、これまでの日本の歴史を振り返るところから始まるところです
落合陽一さんと言えばテクノロジーの先端を走っている方というイメージですが、大化の改新から日本を振り返り、日本らしさを考えています
日本らしさのポイントは下記の2点だと思います
- 一神教ではなく八百万の神がいる
- 天皇制でありながら実質的な政策は別の人間がしていた
一神教ではなくて八百万の神がいることで、絶対的な存在がおらず多様性に富んでいるというところです
日本人は無宗教な人が多いと言われていますが、これは少し違っていると思います
日本人は無宗教ではなくて、多様な宗教を広く浅く受け入れています
クリスマスを祝った2週間後に初詣に行きます
これは宗教を宗教として捉えていないだけなんだろうなと
また、天皇と政策担当を分業制にした仕組みを、極端に言えば現代まで続けています
日本は分業するということと多様化に向いている人種です
つまり、西洋的の一神教的な中央集権国家ではなくて、地方分業制が向いている人種なのです
日本の歴史で最も長く続いた江戸時代は地方分業制にすることが「日本再興」のキーととなります
【本好きは月額制がお薦めです】
AIと人間は共存できるのか?
これからのテクノロジーで重要なもののAI化が進んでいきます
AIが社会に進出してきて、大抵の仕事がAI化されることに、恐怖を抱くのか歓迎するのかは日本人の中でも分かれるところかもしれません
ただ、一神教で個人主義の西洋的な文化に比べれば、日本人は八百万の国であり、多様な文化を受け入れる基盤が日本にはあります
AI化も受け入れやすいのではないかと落合陽一さんは言っています
さらに日本はこれから人口がどんどんと減少していきます
働き手が足りなくなる時代ですので、AIが代わりに働いてくれるというのは状況としても受け入れやすいです
このAIについて私が同僚と話していた時、私が「AI化されて〇〇の仕事が失われる」といったところ、同僚は「車やバイクが出来たけど自転車はなくなっていないから」というような事を言っていました
同僚は便利なツールができても過去のツールは残っているということを言いたかったのだと思いますし、たしかにそういうことはあります
ただ、AI化に関しては、車やバイク=人間で、自転車=AIだと思います
車やバイクよりもコストが少なく、特定の状況では車よりも自転車の方が優れます
私にはAI化された世界がどのような状況になっていくのか分かりませんが、それほど遠くない未来でAI化が進むのは間違いないと思います
そうしなければ、日本という国は支えきれないからです
テクノロジーではないですが、落合陽一さんは本の中で「欧米はユートピア」と言っています
日本人は欧州と米国をひとまとめにしますが、欧州と米国は全く違う仕組みになっているし、欧州も国ごとに違う仕組みになっている
欧米に習うことは出来ないのです。なぜなら多様な文化や制度があるからです
日本人が欧米の幻想から脱却することも重要だと言っています
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強いリーダーから弱きリーダー2.0の時代へ
日本の再興ということをテーマにしたマンガに「サンクチュアリ」があります
このマンガはバブル期あたりから書かれたマンガですが、日本を憂いて日本を変えるために立ち上がった2人が政治家とヤクザに分かれて、日本のために戦う話です
このマンガの主人公はまさにリーダー1.0です
リーダー1.0と2.0の違いは、ジョブズとチームラボの猪子さんの違いです
カリスマ性がありワンマンで会社を引っ張るか、周囲に助けれられながらスゴいことを成し遂げるかの差です
落合陽一さんもリーダー2.0に必要な資質は「弱さ」だと言っています
私はアラフォーなので、サンクチュアリに憧れた世代ですが、リーダー2.0論を読んで時代が変わってきたのだなと実感しました
リーダー2.0論は西洋的な個人からの脱却でもあります
日本人らしさを取り戻すためにもリーダー2.0は重要なファクターなんだと思います。なぜなら大化の改新からすでに分業制だったのですから
日本の再興は教育のアップデート次第
またも「サンクチュアリ」との比較になりますが、政治家になった主人公がアメリカの強硬派を日本に迎えた時に、公立の小学校に案内し、日本の教育こそが日本の産業の強みだと説明していました
均一化された教育を受けることで、日本の産業は成り立っていると
ただ、日本の均一化された教育が現代ではネックとなってしまっています
ハードを作るなら日本の教育は時代にあっていましたが、現代はソフトウェアを開発する時代です
均一化された人間よりも尖った人間が必要となりますし、これからAIが進んでいくことで、均一化された人間の職業はどんどんとAIに変わっていきます
だからこそ、日本の教育は時代に合わせてアップデートされていかなければなりません
個性を身に付けるというよりも、好きなことをとことん極めていける教育
そのために必要な教育はポートフォリオマネージメントとお金の仕組みを学ぶ必要があるそうです
これからの社会では百姓=百の生業のように、兼業していく人が増えていくそうです
5GやAIにより、会社という枠組みが今よりも意味をなさなくなる時代になります
会社という枠組みがなくなる中で、人は兼業をするようになると
複数の職業を一人が担う時代では、全体を見て管理する「ポートフォリオマネージメント」が必要になってきます
また、複数の仕事の中で、どれが大切な仕事で、どれが利益を生み出す仕事なのかを考える必要があるそうです
そのためにお金の仕組みを考えていかなければいけません
時代を読むためには、ひとつのことを極めることにより、トップオブトップに会う機会を増やすことが大切だと言っています
様々な分野のトップオブトップがやっていることは時代最先端ですし、学ぶところが大きいそうです
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まだまだ書きたい内容が多いため、次回に続きます
【後編】
天才が掲げる日本の未来に期待を持つための再興戦略ーその2ー
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